三年担任

 

三年D組、生徒の進路実現へ

 

 三年生になり生徒との距離が一気に縮まった。

三年次になると進路のこともあり、毎日放課後遅くまで、生徒からよく相談されたり、面接の練習に付き合ったりなど生徒が自分を必要としている状況に変わった。時には友達の事や家庭でのことについての相談もあった。生徒から必要とされると、私は一気に忙しくなった。夕方の二0時ぐらいまでは生徒の進路指導を行い、その後から、事務仕事を行った。
 

三年の担任になると事務仕事が一気に増える。推薦書や調査書などの生徒の進路に関する事務仕事に悪戦苦闘した。私自身、文章を作ったり、書いたりする事が苦手であった。特に字の汚さは相当なものがあった。推薦書は担任の直筆で書かなければならないので、生徒の不利になってはいけないと、時間をかけて、下手なりに、一生懸命丁寧に推薦書を仕上げた。
 

教員生活で初めて、生徒が自分を必要としている感覚を味わい、ようやく充実感を得ることができた。しかし、いつか別れがくるのが寂しくてならなかった。

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