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高校卒業後の18歳の春、失意の内に、専門学校に入学した。


校舎は小さなビルが1つ、もちろん、運動場や、体育館など無く、学校と言っても高校までとは、イメージがまったく違っていた。


小さな校舎に大勢の生徒、窮屈でイライラが募った。お金儲けのために、生徒を詰め込めるだけ詰め込んでいるそんな感じであった。暑苦しくて仕方なかった。自分が一番暑苦しい原因である事は、この時は知らなかった。


当時は何処の学校も生徒数が多かった。古き良き時代である。


授業は、午前は学科、午後は実習であった。学科の内容は、料理用語、作り方、食中毒、細菌、フランス語、中国語、色彩、料理全般の知識など、様々な事を浅く広く学ぶ感じであった。午後は班に分かれて調理実習を行う。料理教室の様な感じで、実践的内容とは程遠いものであった。調理師学校を卒業すればプロの料理人に成れると思っていたが、現実は厳しく、調理師専門学校を出たぐらいでは調理師としては使い物にならない、世の中はそんなに甘くないと感じた。


学校行事は高校と同じ様に、入学式、卒業式、体育祭、文化祭、修学旅行、定期試験などがある。


修学旅行では、東京のホテル大倉の最高峰のコンソメスープを飲んだ。正直固形で売られているコンソメスープと区別がつかなかった。本物の味なんて素人にはよく分からない。世の中素人ばかりなので何が本物なのかよく分からない。


定期試験は中学や高校の様な定期テストとほぼ同じで、テスト発表や赤点などもあった。料理専門学校なので、料理技術の試験もあった。大根の千切り、味の三枚下ろし、オムレツなどの実技試験があった。


 特に、大根の千切りは難しく、遅くまで残って特訓して、なんとか試験に合格した記憶がある。


調理師専門学校には様々な層の生徒たちが通っていた。開業を目的にしている年配者、大卒、中卒、主婦、そして、一番多かったのが私と同じ高卒であった。いろんな年代の生徒と仲良くなり、楽しいのんきな学生生活を送れた事は今思っても良い思い出である。